夜にたたずむ国立競技場
夜、ぶらぶら外を歩いてみた。
星の写真を撮ろうとして、ぶらぶら散歩してみた。
しかしあいにく雲が多く、星はいっこうに視界に入ってこない。
そして、何より都会の夜は明るすぎるのだ。
そこで方向転換をして、夜の国立競技場を撮りに。
2020年の東京オリンピックに向けて、国立競技場は取り壊される。先の東京オリンピックから、いったいどれだけの競技が行われ、どれだけの人がここへ足を運んだのだろうか。これまでの歴史に思いを馳せると、やはり心はノスタルジィに満たされる。私もサッカーを観戦しに何度か訪れているけれど、はじめてJリーグの試合を見に来たときの、あの感動は今でも忘れない。
今は役目を終え、少しずつ取り壊しがすすんでいるそうだ。まだ外観はそのままなので、どこまで進行しているのか知るよしもない。しかし、2020年に向けてのタイムスケジュールは粛々と消化され、気がついたときにはもうこの姿はこの世にないのだろう。
誰もいないひっそりとした国立競技場が、闇の中に佇んでいる。
しかしその姿は、枯れ果てた末路の姿ではなく、今でも、いや、今このときにあっても、威風堂々としているのだ。
撮影後記・雑記
先日、オリンパスのEMー1のプログラムがアップデートされた。カメラをパソコンにつなぎ、インターネットでプログラムを更新するのだが、こういう電子機器を制御するプログラムをアップデートすることを、特にファームアップというらしい。以前だったらこんなことは考えられない。電子機器本体そのものの基本性能は変わらないけれど、プログラムの変更で、バグを修正すだけではなく、新しい機能をつけ加えることが出来る。すごいことだ。
今回のファームアップで、EM-1にいくつかの新機能がつけ加えられた。画像のエフェクトであるアートフィルターがいくつか加わり、そして、私が願っていたライブコンポジットという機能が付いた。ライブコンポジットとは、比較明合成という処理をカメラが自動でしてくれるもので、星の軌跡を写すのにうってつけの機能なのです。私は以前より、星の写真を撮りたいと思っていたので、この機能が付いたことはとてもとても嬉しい限り。
今回は、早速星の写真を撮ろうと外に出たのですが、星がほとんどなかったので、ぶらぶらと散歩をして国立競技場を撮ってきたのです。
国立競技場がまだあるうちに、星と国立競技場が一緒に入った写真なんぞを撮っておきたいと思うのです。
撮影機材
OLYMPUS OM-EM-1
OLYMPUS M.ZUIKO ED12-40mm F2.8 PRO
Velbon EX-430