遠い記憶のままに
古い団地が近くにある。もうほとんど人は住んでいない模様だ。
その団地を棲み家にしているノラネコが何匹かいる。
その彼らの写真を撮りに出かけるのが楽しみだ。
かつて大勢の家族で賑わった団地も、今は過疎化が進み、ひっそりとしている。しかし耳を澄ますと、遠い記憶のなかで、誰かが誰かを呼ぶ声が聞えてくる。
かつてここに住んでいた家族は、今はどこにいるのだろうか?
ここから巣立ち、また新たな家族を築き、
またそこで、誰かが誰かを呼んでいるのだろうか。
撮影後記・雑記
夏は日が長い。19時くらいまでならまだ明るい。仕事が早く終わる日は、まだ団地に行ってもノラ猫に会える。いや、むしろノラ猫にとっては、夏のその時間の頃は、集会をするにはもってこいだったりする。陽が完全に落ちるまで、写真を撮る時間は短いけれど、その短い時間だけでリラックスできる。
最近はもう陽が落ちるのが早く感じる。もうそろそろ夏の余韻から目が覚めなくてはいけないようだ。
撮影機材
OLYMPUS OM-D EM-1
OLYMPUS 単焦点レンズ M.ZUIKO DIGITAL ED 75mm F1.8