表参道の山陽堂、モザイク壁画
※ プライバシー保護のため、お顔は黒く加工しておきました。カメラの性能とは関係ありません。
表参道の交差点に、山陽堂という小さな本屋さんがあります。ここはこの界隈でも老舗のお店で、この辺りが爆撃を受けたとき、店主の方が保護したりしたそうです。
山陽堂の壁には、谷六郎氏のモザイク壁画があります。細かいタイルを敷き詰めた作品ですが、これがとても郷愁を誘います。表参道というと、最新のファッションブランドが軒を連ねていますが、かつて周りは何もなかったと言いますし、どちらかというと東京の中でも田舎だったという人もいるくらいです。
新しいブランドのお店を目的にこの街に来た人は、この郷愁のあるモザイク壁画を見たら、ちょっとばかり違和感を覚えるかもしれません。しかしそれは表参道のルーツの一つでもあることを今日に伝える、紛れもない表参道のシンボルの一つなのであります。ブームが来て、ブームが去り、あれだけ人が並んでいたお店も、数年後にはこの街から消えている、なんてことが日常の街。山陽堂とその壁画は、そんなブームに左右されることなくこの街を静かに見守っているようであります。
【撮影後記・撮影雑記】
日曜日の表参道は人が多い。最近益々多くなっている気がします。ですので、この山陽道の壁画の前も、多くの人が行き交っています。そんな状況の中で、ぽっかり人の往来が途切れた瞬間がありまして、そしていい感じで女性が待ち合わせをしているようでありました。
【撮影機材】